千葉県君津市民ホール 大ホール
こんにちは。
6月になりました。
雨音が季節の音で一番好きかもしれません。
次に好きなのは
遠くを飛ぶ、どこか遠くへ向かう飛行機の音です。
みなさま、「松本ピアノ」をご存知でしょうか?
「松本ピアノ」は明治時代に君津市常代出身の松本新吉が創立した
ピアノ製造メーカーです。
ピアノの響きを決める響板には国産(北海道産)のエゾマツを採用し
やや低めで優しい、室内向きの音色が特徴の(SWEET TONE)ピアノを
作りました。
戦前の国内三大ピアノ メーカー
「松本」「西川オルガン」「山葉(ヤマハ)」の一つとして数えられ
当時は『見栄えの山葉、音色の松本』と評され人気を博していました。
松本新吉、息子の真治、孫の新一のピアノ製造の技は伝承され
1991年に製造工場が操業停止されるまで作り続けられました。
(〜君津市発祥のスイート トーン「松本ピアノ」〜 )より抜粋
現在、私がパリから持ち帰ったピアノを調律して下さるのは
この松本ピアノの松本花子さんと言う、素晴らしい調律師さんです。
そして毎年2回行われます
「松本ピアノ コンサート Stage on Stage vol.23」に私を推薦して下さり
9月7日(土)に行われる
君津市民ホール 大ホールで演奏(ライブ)をする運びとなりました。
この *Stage on Stage *と言いますのは
大ホールのステージいっぱいに、お客様をお呼びして
同じステージで「松本ピアノ」の音色を楽しみながら
ライブ感満載のコンサートを致します。
勿論、お座りになる椅子はございますよ^^
かなりユニークなコンサートですよね。
先日、娘を連れて
初めて千葉県君津市の市民ホールへご挨拶と打ち合わせの為
足を運びました。
牧歌的で.....都心よりも、そよ風が涼しく気持ち良い土地でした。
空気が澄んで気持ち良い街でした。
松本ピアノを試演させて頂きましたが
このような音のピアノは初めてで、大変、驚きました。
繊細な瑠璃色をした....優しい光の玉が
いくつも、いくつも転げて行くような...
何とも言えない音色に、ある意味、胸を締め付けられました。
パリで欧米ピアノ ブランドのピアノは
殆ど弾きましたが
このようなピアノの音色は、人生で初めてだったからです。
だからこそ、この松本ピアノでクラシックは何を弾こうかと
考えた時、ワクワクしたのです。
そして大ホールを後ろから眺めた時に、感じた事がありました。
最近では「大阪パリ祭」にもお声を掛けて頂き
大きなホールでピアノを弾き語る機会を、有難く頂きておりますが
今まで音楽をコツコツと40年近くやって来て
本当に小さな会場で3,4人しかお客様が来なかった時代もあり
パリでプロになりながらも、下積み時代も長かった現実があります。
私の夢は
「大ホールで、オーケストラをバックにピアノ弾き語りをする事」が
私の夢です。
いつも、いつも描いて来ました。
そして
その高揚感と良い緊張感と、拍手と、感謝の躍動感あるビジョンを
20年くらい心の中で描き続けて来ました。
想像以下に
6年前に日本に来た時は
生活が苦しく、それ所ではありませんでした。
しかし、今回で一つ、自分は夢を片方掴んだのだと確信しました。
何故なら
ワンマンで大ホールで演奏出来るチャンスを頂いたのですから。
周りの方々は
私の音楽は小さい会場で聴きたいと、その方が合っていると
言う方がおります。
それも、一理あるかもしれませんが
やはり表現者として、私はどんどん大きくなって行きたい。
大きなホールで、会場でやって行きたいのです。
それが、私の昔からの夢です。
5帖ほどの小さな寝室から、隣で寝息を立てている娘の隣で
このブログを綴っています。
小さな限られた場所からでも
大きな夢は、変わらずに、夢が溢れている。
雨風しのげて、ピアノがあれば、それで良いと
パリにいた頃から思っていました。
そこに娘も、猫もいるのですから
私は幸せです。
「松本ピアノ コンサート Stage on Stage vol.23」の詳細は
来月あたりにフライヤーが出来ると思われますので
またご紹介をさせて下さいませ。
最後に、推薦をして下さいました松本花子さん
そして、小さな一ピアニストとして伝統ある「松本ピアノ」を
時を超えて弾く事が出来る喜びに
心より感謝を申し上げます。
いつも読んで下さいまして
どうも有難うございます。
Le son de la Mer
海音